アンチ・クイーンオブハート
帽子屋のマットと、舞台女優ロレーナ。2人は子供の頃から愛し合う仲だった。
だがロレーナが舞台女優を続けるには、裕福な貴族の愛人(クルチザンヌ)になるしかない。ロレーナの夢のため、マットは別れを受け入れる。
しかし10年が経ったある日、マットは見てしまう。舞台女優として輝くロレーナと、その娘アリシアの姿を。
どうしてあの時、素直に彼女を引き止めなかったのだろう。マットは10年前の決断を激しく後悔した。
そんな時、傷だらけで倒れていた謎の男から、マットは2つの魔法の品を渡される。
時間を巻き戻す”シロップ”で10年前の夜に戻り、愛を求める"ネックレス”によってロレーナがマットの愛を選ぶと、世界は大きく変わってしまう。
それから10年、マットにとって幸せなロレーナとの結婚生活が続いた。そんなある夜、2人にとってどこか聞き覚えのある、だけども聞こえるはずのない”ある少女”の声が響く。
「ねぇ、いつものママはどこ?」